すみれ、すみれは自由です
 
 
 

すみれ、すみれはママを選んで生まれて来たわけじゃない。

ママとすみれが親子なのはただの偶然だと思う。

でも、だとしたら、こんなにもしあわせな偶然ってあるだろうかね。

ママはすみれのことが好きで好きでどうしたらいいかわからないくらい好きです。

本当に大切だよ。

すみれは誰と恋してもいいし、しなくてもいい。

結婚してもしなくてもいい、お母さんになってもならなくてもいい、

そんなの言うまでもないことです。

みんなと違うものが好きでも、みんなと同じものが好きでもいいんだよ。

まわりの人たちが、はやく夢を見つけろって言ってくるかもしれないけど、

あまり気にしないで。

夢はあったらあったですばらしいものだけど、

無理に探したり、捕われたりするものじゃない。

夢をもつことよりも大切なことは、

あなたがあなたらしくいることだとママは思います。

 


友だちは宝ものだよ。

いますみれの目の前にいる人たちは、あなたの鏡です。

嘘のない心で、その人のことを大切にしてね。

それから、孤独も友だちと同じくらい宝ものです。

孤独っていうのは、自分と向き合う、っていうこと。

目をそらさないで、孤独と親友になってほしいな。 
 

もしかしたらこの先、ママが本音でたくさんすみれに意見したり、

すみれの決めたことに口をはさんだりするかもしれないけど、

ママの言うことを聞くかどうかは、すみれの自由だよ。

 

生きることって、大きな川に流されながら進むようなところがあって、

すみれがこれから生きていく上で、自分の意志できちんと選べることって

じつは驚くほど少ないです。

だから、自分で選べるわずかなものについては、

しっかりと自分で好きなほうを選んでください。

今日のすみれが選んだものが、明日のすみれのもとになるからね。
 

 

ママがママらしく生きることと、すみれがすみれらしく生きること、

どっちもあきらめないで生きていく方法がきっとあると思うんだ。

これからすみれが誰かから傷つけられることもあるし、

反対にすみれが誰かをものすごく傷つけてしまうこともある。

悲しみは突然やってくるし、納得のいかないこともたくさん起こる。

でも、大丈夫だから。きっと大丈夫になるからね。

まだ分からなくても、ちょっとだけ、おぼえておいてね。
 

すみれ、あなたは自由です。

どんなときも自分は自由だっていうことを忘れないでね。

ママは、命をかけてあなたのすべてを肯定します。

しあわせになってね。

しあわせになってください。

 

 

小宮山さくら
1978年生まれのフリーライター。
取材やインタビュー、コラム、コピーなどを中心に、
雑誌、書籍、広告、ウェブマガジンなどで活動。
雑誌『tocotoco』にて、たかはしよしこさんのレシピ連載「春夏秋冬,元気な食卓」を担当中。
家族の情報サイト「コモドライフ」(https://comodo.life/ )にて、
子育てコラム「なんとなくおかあさん」を連載中。
参加書籍に『ソラリーマン』『無名の頃』(パ イインターナショナル)、
『脇阪克二のデザイン』(PIEBOOKS)、『猪熊弦一郎のおもちゃ箱』(小学館)、
『エジプト塩ブック』(たかはしよしこ著/美術出版)など。
目下、2児の子育て中。好きなものは、猫と大喜利とワンピース(着るほう)。